●三大療法以外の治療法とは
2011年05月13日
がんの標準治療でもある三大療法(外科療法・放射線療法・化学療法)は、がん細胞にだけターゲットを絞り、症状に対して治療を行う西洋医学の対症療法が中心です。ところが多くのがんは進行によってがん細胞が全身に散らばり、身体のいたるところで増殖します。がんが「全身病」と呼ばれるのはこのためです。
全身にまわったがんを治療する手立てとしては、標準治療でも抗がん剤治療という選択肢があります。しかし抗がん剤は、治療効果が期待できるがんとそうでないがんがあり、そのうえ副作用のリスクもあります。
西洋医学のがん治療の限界を補うために、主に自然治癒力を高め、全身的な治療を目指す「温熱療法」や「免疫細胞療法」、「漢方療法」などの治療法も盛んに行われています。
このような治療法は補完療法や代替療法と呼ばれることもあり、特に三大療法では治療に限界がある「進行がん」(遠隔転移がある状態)や「再発がん」、すい臓がんや肺がんの一部などの「難治がん」で選択されることが多く、他のがんでも相乗効果を期待して、三大療法と組み合わせて治療が行われることが増えています。