癌治療情報センター 治療方法 免疫細胞療法

治療方法

●免疫細胞療法とは

人間には生まれながらにして病気から免れる「免疫力」が備わっています。病気やケガを自然に治す力でもあるため「自然治癒力」とも呼ばれています。

一般的に免疫力というと外から侵入してくる細菌やウイルスを撃退する力という印象がありますが、正常な細胞が突然変異したがん細胞を敵とみなし、攻撃して撃退する力も備わっています。

この免疫力を担っているのが、骨髄の中でつくられる「免疫細胞」です。免疫細胞には種類があり、がん細胞を撃退する働きの中心を担っているのが「樹状細胞」や「Tリンパ球」、「ナチュラルキラー細胞」などです。これらの免疫細胞は、攻撃の司令官からがん細胞を直接やっつける攻撃部隊まで、それぞれ役割が分担され、軍隊のような命令系統をもってがんを攻撃・撃退します。

免疫細胞療法は、こうした元々自然に身体に備わっている「免疫システム」を利用したがん治療です。これらの免疫細胞を身体の中から取り出し、体外で十分な量まで増やして(培養して)再び体内に戻し、免疫力を高めることによってがんの攻撃・撃退を目指す治療法です。

免疫細胞療法は、標準治療の三大療法では治療が難しい進行がんや再発がんにも効果が期待でき、そのほかのがんに対しても三大療法の効果を補うためにがん免疫細胞療法を行っているケースもあります。

ほとんどの免疫細胞療法は保険適用外のため、補完療法の一つとして括られることもありますが、免疫細胞療法を高度先進医療として行うことを許可された医療機関もあります。また、「サイトカイン療法」のように腎臓や悪性黒色腫(メラノーマ)では保険が適用されている免疫治療もあり、免疫細胞療法は三大療法に続く第四の治療法として期待する専門家もいます。

現在、免疫細胞療法にはいくつか種類があります。

サイトカイン療法

サイトカインは免疫細胞が作る情報伝達を行う物質で、「インターロイキン2」や「インターフェロン」といった薬剤を体内に入れ、間接的にリンパ球などの免疫細胞を増やしたり、活性化したりすることでがん細胞の死滅を目指す治療法です。

活性リンパ球療法

活性リンパ球療法は、患者の体内からリンパ球を取り出し、身体の外で数を増やしたり、力を増強して再び体内に戻す治療法です。敵を特定せずに、無差別に攻撃をしかけるナチュラルキラー細胞が主役となる、自然免疫(非特異的免疫)システムによるがん治療です。

樹状細胞療法

樹状細胞は、がん細胞を無差別に攻撃する自然免疫と、敵を特定し、自ら武器を作って攻撃をしかける獲得免疫(特異的免疫)の橋渡しを行います。正常な細胞は傷つけず、がん細胞だけを狙い撃ちできる治療法です。樹状細胞は白血球の中でも数が少ないため、血液から単球を取り出し、体外で樹状細胞を培養して再び体内に戻します。このとき、患者のがんを樹状細胞に覚えさせることで、がん細胞だけを狙い撃ちすることができるという治療法です。

<免疫細胞療法の効果(メリット)>

免疫細胞療法にはいくつか種類がありますが、そのうち「サイトカイン療法」は、現在腎臓がん、悪性黒色腫(メラノーマ)では有効性が認められ、保険が適用されています。

そのほかの免疫細胞療法は、三大療法では治癒が難しい進行がんや再発がんで選択されることが多いこともあり、治療法によって効果はさまざまで評価は定まっていません。

<免疫細胞療法のリスク(副作用)>

免疫細胞療法は、患者自身の免疫細胞によってがんの治療を目指すことから、他の治療法と比べて副作用は少ないといわれています。

サイトカイン療法については、発熱や血圧低下、呼吸困難等の副作用が起こる場合もあるようです。

癌の三大療法
  • 抗がん剤治療
  • 手術による治療
  • 放射線治療
統合医療
  • 温熱療法
  • 免疫療法
  • 代替療法
  • その他の先端医療
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