頭蓋咽頭腫特有の症状(小児脳腫瘍)
2011年05月13日
子どもの脳腫瘍では、次のような症状が現われることがあります。
頭痛、吐き気、機嫌が悪い、歩行障害など
子どもの脳腫瘍にはいくつか種類があります。腫瘍ができる場所によって現われる症状が異なります。小脳や脳幹に腫瘍ができると、脳の水(脳脊髄液)がせき止められて水頭症を起こしやすくなります。水頭症は脳に水がたまっている状態ですので、頭蓋骨内で脳が圧迫され、それによる頭痛や吐き気などが起こることがあります。
ただし子どもの場合は水頭症が起きていても、頭蓋骨内の圧力があまり高まらないことがあります。単に機嫌が悪かったり、歩行に障害がみられる以外にこれといって目立つ症状が現われないこともあります。
<頭蓋咽頭腫の症状>
発育不全、色白、薄い体毛など
脳下垂体は生きていくうえで欠かせない各種のホルモンをつくり出す器官ですが、この場所に腫瘍ができることで、成長ホルモンの分泌に障害が起きて子どもの発育がとどこおります。また、皮膚は色白できめ細かく、体毛が少ないという目に見える特徴が現われることがあります。
視野障害
腫瘍が視神経を圧迫すると、視野が狭くなったり、きちんと見えたりといった不規則な視野障害が起こります。
水頭症
腫瘍がさらに大きくなると脳脊髄液の流れを妨げることで水頭症が起こり、頭蓋骨内の圧力の高まりによって頭痛や吐き気、突然吐いてしまうといったことが起こることがあります(頭痛や吐き気の症状は起きないこともあります)。